一生ボケない脳の鍛え方は本当に正しいのか?|一生ボケない脳をつくる77の習慣 :レビュー

書評

うーん、この本の内容って「脳を鍛えてボケないようにする」って話なんですけど、要は「脳は使わないと衰える」っていう、まあ、当たり前の話を丁寧に解説してるわけですよね。で、それに対して僕が何を言うかっていうと、「本当にそうなの?」って話になるんですよ。じゃあ前半いきますね。

脳の老化は本当に感情から始まるのか?

「感情の老化」って、要は何なの?

この本では「感情の老化」が脳の老化の始まりだって言ってるんですけど、そもそも「感情が老化する」ってどういうこと?って話なんですよね。感情ってそもそも主観的なもので、定義があいまいじゃないですか。で、「40代から前頭葉の老化が始まる」っていう話があるんですけど、これって例えば20代でも感情のコントロールが苦手な人っていますよね。そう考えると、「年齢=感情の老化」っていう図式は成り立たないんじゃないの?って疑問が出てくるわけです。

例えば、80歳でもすごくアグレッシブに活動している人もいれば、30代で無気力になってる人もいるわけで、単純に「前頭葉が老化する=感情のコントロールが難しくなる」っていうのは、ちょっと乱暴な結論かなと。

本当に「前頭葉の老化=ボケの原因」なのか?

で、この本では「前頭葉を鍛えないとボケる」って話になってるんですけど、じゃあ「ボケる」っていうのはどういうことかって話なんですよ。医学的に見ると、アルツハイマーとか脳血管性認知症とか、いろんな種類があって、それぞれ原因が違うんですよね。例えば、脳の神経伝達物質が減少することで認知機能が落ちるっていう話もあるし、遺伝的な要因も無視できない。 でもこの本では、なんか「前頭葉を鍛えればボケない」みたいなざっくりした話になってるんですよ。これって、例えば「運動すれば健康になる」みたいな、すごくざっくりした一般論に近いんですよね。でも、全員が運動すれば病気しないわけじゃないのと同じで、「前頭葉を鍛えればボケない」っていうのは、ちょっと楽観的すぎるんじゃないかなと。

「アウトプットが大事」って話、結局どうなの?

アウトプットすることの意味

本の中で「インプットよりもアウトプットが大事」って言ってるんですけど、これはまあ、言いたいことはわかるんですよ。要は、情報を取り込むだけじゃなくて、自分の中で整理して表現しないと、脳は活性化しないよって話ですよね。でも、これって「ただアウトプットすればいい」って話でもないと思うんですよ。 例えば、SNSで適当なことを投稿したり、どうでもいい日記を書いたりするだけで脳が鍛えられるのか?っていうと、そんな単純な話じゃないですよね。むしろ、アウトプットの質が重要なんじゃないの?って思うんですよ。例えば、日記を書くなら「今日はこういうことがあって、こう感じた」とか、自分の考えを深掘りする方がいいと思うんですよね。ただ「今日のランチはカレーでした!」みたいな日記を書いても、それって脳にとって何か意味あるの?って話なんですよ。

「インプットよりアウトプット」っていうけど、バランスが大事じゃない?

で、この本では「インプットよりアウトプットが大事!」って言い切ってるんですけど、そもそもインプットがないとアウトプットできないですよね。例えば、新しい知識を学ばずに、ひたすら自分の考えだけ発信してたら、それって単なる独りよがりじゃないですか。 だから、本当に脳を鍛えたいなら、「良質なインプット」と「質の高いアウトプット」のバランスが大事なんじゃないの?って思うんですよね。これ、たぶんスポーツとかと一緒で、筋トレばっかりしてても栄養がなかったら意味ないじゃないですか。脳も同じで、良いインプットを取り入れて、それを整理してアウトプットすることで、初めて意味があるんじゃないの?って話です。

「想定外の出来事を歓迎する」って、本当に有効なの?

刺激が脳に良いのはわかるけど…

本の中で「想定外の出来事を歓迎する」って話があって、「新しい経験をすると脳が活性化する」って言ってるんですけど、これはまあ、一理あると思うんですよね。要は、新しいことをすると脳の神経回路が刺激されて、新しいつながりができる、みたいな話ですよね。 でも、これって例えば「新しい経験ならなんでもいいのか?」っていう疑問が出てくるんですよ。例えば、「知らない町を歩く」とか「新しいお店に行く」とか、そういう小さな変化でも脳に刺激があるって言ってるんですけど、正直、そんなレベルで脳が鍛えられるのか?って話なんですよね。

新しいことをすればいいって話じゃない

新しい経験をすること自体は悪くないんですけど、問題は「ただ新しいことをすればいい」っていう単純な話じゃないんですよね。例えば、旅行が脳にいいっていう話もよく聞きますけど、ただ観光地を回るだけなら、そんなに脳は鍛えられないと思うんですよ。むしろ、新しい経験をしたときに、それをどう捉えて、どう考えて、自分の中に落とし込むかが大事なんじゃないの?って話です。

だから、「想定外の出来事を歓迎しよう!」って言われても、それだけで脳が活性化するとは限らないし、むしろ自分にとって意味のある経験を増やす方が大事なんじゃないの?って思うんですよね。

「自発性の低下は黄信号」って、どこまで本当なの?

そもそも「自発性」って何?

本の中で「自発性が低下すると脳の動脈硬化のサイン」って言ってるんですけど、これってどういう理屈なの?って話なんですよ。確かに、何かをやろうという意欲がなくなるのは脳の働きと関係があるかもしれないんですけど、じゃあ「仕事が嫌になった」とか「趣味に興味が持てなくなった」っていうのが全部脳の老化のせいなのか?っていうと、それってちょっと極端な話じゃないですか? 例えば、仕事がつまらないからやる気がなくなるっていうのは単に環境の問題かもしれないし、趣味に飽きるのはただの好みの変化かもしれないんですよね。なのに、それを全部「脳の老化」のせいにしちゃうのは、ちょっと短絡的じゃないの?って思うんですよ。

環境の変化と脳の老化を混同してない?

例えば、40代や50代になって「若い頃ほど新しいことに挑戦しなくなる」っていうのは、別に脳の老化だけが原因じゃないと思うんですよ。単純に、経験を積んで「やる必要がないこと」を選別するようになっただけかもしれないじゃないですか。 これ、例えばスポーツ選手とかでもそうですよね。若い頃はがむしゃらに練習するけど、経験を積むと「効率的な練習」をするようになる。じゃあ、それを「自発性の低下」って言うのか?って話なんですよ。むしろ「効率的になった」っていう見方もできるんじゃないの? だから、「何もやる気が起きない=脳の老化」っていうのは、ちょっと短絡的すぎるかなと。単純に、やるべきことを取捨選択する力がついただけかもしれないですよね。

「無理に新しい知識を詰め込まない」って話、結局どうなの?

アウトプットを重視するのはいいけど…

本では「無理に新しいことを覚えるより、アウトプットにエネルギーを使え」って言ってるんですけど、これって一見正しそうに見えるんですけど、じゃあ「まったく新しいことを学ばなくていいの?」っていうと、そうじゃないですよね。 例えば、テクノロジーの進化ってすごく速いじゃないですか。10年前にはなかった仕事が、今では当たり前になってたりする。じゃあ、「新しい知識を詰め込まない」とか言ってたら、仕事についていけなくなるわけですよ。特に、IT系の仕事なんて新しい技術がどんどん出てくるから、「昔の知識だけでなんとかなる」って考えるのはちょっと甘いんじゃないの?って思うんですよね。

新しい知識を学ぶこと自体が脳にいいんじゃないの?

あと、「無理に新しいことを詰め込まない」って言ってるけど、新しいことを学ぶこと自体が脳にとってすごくいい刺激になるんじゃないの?って話なんですよ。 例えば、外国語を学ぶとか、新しいスキルを身につけるとか、そういう経験って脳の新しい回路を作るのにめちゃくちゃ役立つんですよね。実際、認知症予防の研究でも、新しい言語を学ぶことが脳に良いって言われてるし、「無理に新しい知識を詰め込まない方がいい」っていうのは、ちょっと極端すぎるんじゃないの?って思うんですよ。

「指示代名詞を使わずに会話する」のは意味があるのか?

確かに論理的な思考力は鍛えられるけど…

本では「あれ、これ、それ」を使わない方が脳にいいって言ってるんですけど、これってまあ、論理的に話す訓練にはなると思うんですよね。例えば、「これ取って!」じゃなくて「赤いペンを取って!」って言うようにすると、具体的に考える力がつくっていう話ですよね。 でも、これって「日常会話ではそこまで意識しなくてもよくない?」って思うんですよ。例えば、家族との会話で「それ取って」とか言ったら、文脈で何を指してるかわかるじゃないですか。それをいちいち「青いカップを取って」とか言うのって、逆にめんどくさくない?って思うんですよね。

要は「伝わるかどうか」の問題

言葉って「伝わるかどうか」が大事であって、「指示代名詞を使わないこと」が目的になっちゃうと、本末転倒じゃないですか? 例えば、ビジネスの場面では具体的に話した方がいいかもしれないけど、日常会話までそれを徹底する必要あるの?っていう話ですよね。 だから、指示代名詞を減らすことよりも、「相手に伝わるように話すこと」を意識する方が大事なんじゃないの?って思うんですよ。むしろ、指示代名詞を使ってもスムーズに会話ができるなら、それはそれでいいんじゃないの?っていう結論になるんですよね。

結局、この本の主張はどうなのか?

「やること自体は悪くないけど、盲信は危険」

この本で言ってることって、要は「脳を意識して使おう!」っていう話なんですよね。それ自体はまあ、いいことだと思うんですよ。ただ、問題は「やれば絶対にボケない」みたいな楽観的なノリになっちゃってることなんですよ。 例えば、「前頭葉を鍛えれば大丈夫」とか「想定外の出来事を歓迎しよう」とか、そういうのって確かに脳にいいかもしれないけど、それだけで脳の老化を完全に防げるわけじゃないんですよね。

「自分に合う方法を見つけるのが一番大事」

結局、「これをやれば絶対にボケない!」みたいな万能の方法なんてないんですよ。だから、こういう本を読むときも、「自分に合う部分だけ取り入れる」ぐらいのスタンスが大事なんじゃないの?って思うんですよね。 例えば、アウトプットが得意な人はどんどん発信すればいいし、新しいことを学ぶのが好きな人はそっちを優先すればいい。要は、「自分にとってストレスなく続けられる方法」を見つけることが、一番効果的なんじゃないの?って話なんですよね。

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