めんどくさがりは本当に悪いのか?
「めんどくさがり病」は人間の本能
そもそも「めんどくさがり病」と言われるものって、そんなに悪いものなんですかね?人間って基本的に怠ける生き物なんですよ。狩猟採集時代から「無駄なエネルギーを使わないこと」が生存戦略だったわけです。だから、めんどくさいと思うのはむしろ正常な感覚なんですよね。 この本では「朝弱い病」「時間を守れない病」「先のばし病」「ダラダラ病」「完全無欠病」の5つが紹介されていますけど、これって裏を返せば「自分に正直なだけ」とも言えます。例えば、「朝弱い」のは、現代の生活リズムが人間の本来の体内時計に合ってないだけで、「完全無欠病」は完璧主義が求められる社会の弊害です。要は、社会が求める理想像に合わないから「病気」と呼ばれてるだけで、本人がダメなわけじゃないんですよね。
「転ばぬ先の杖」はコスパが悪い?
「転ばぬ先の杖」という考え方は、一見すると論理的で良さそうに見えるんですけど、これって結構コスパ悪いんですよ。例えば、「データのバックアップを取らないと、後で大変なことになる」と言われると確かに正しいんですけど、バックアップを取る時間って積もり積もると結構なコストなんですよね。 それよりも、そもそもデータが飛んでも困らない仕組みを作ったほうが合理的だったりします。クラウドを活用するとか、重要なデータだけ自動バックアップされる環境を整えるとかね。「事前に準備する」ことを強調しすぎると、逆に「準備のために時間を使いすぎる」という本末転倒なことになりがちなんですよ。
めんどくさがりの強みを活かす
「ゆとり」は本当に創造性を生むのか?
本書では「クリエイティビティの源泉としてのゆとり」が大事だと書かれていますけど、これって結構理想論なんですよね。「ゆとりがあると新しいアイデアが生まれる」っていう話はよく聞くんですけど、実際のところ、忙しい中で生まれるアイデアのほうが圧倒的に多いんですよ。 例えば、Googleの「20%ルール」は確かに面白い制度ですけど、あれって結局「仕事ができる人だけが使える特権」なんですよね。締め切りに追われることで生まれるアイデアもあるし、むしろ「切羽詰まったときにこそ発想が冴える」っていうこともあります。だから、「ゆとりがないとクリエイティブになれない」っていうのは、単なる言い訳になりかねないわけです。
「時間管理」は本当に有効なのか?
時間管理を徹底すれば、めんどくさがりでもうまくいくと言われますけど、それって本当なんですかね?スケジュールを細かく立てても、そもそも「やる気がない」状態なら結局やらないんですよ。 例えば、「締め切りを決めて少しずつ作業を進めれば、残業が減る」とか言われても、そもそも人間は「ギリギリにならないとやらない」生き物です。だったら、無理にコツコツ進めるより、「締め切り直前の爆発力」を利用したほうが効率的じゃないですか?要は、めんどくさがりを克服するんじゃなくて、「めんどくさいを前提に仕組みを作る」ほうが現実的なんですよね。
めんどくさがりでも成果を出す方法
「細分化された目標設定」は逆効果?
本書では「目標を細分化すればやる気が維持できる」と書かれていますけど、これってむしろ逆効果になりがちなんですよね。というのも、細かく分けすぎると「やることが増えた」と錯覚しちゃって、余計にめんどくさくなるんですよ。 例えば、「企画書を書く」ときに「情報収集→リサーチ→概要作成→実際の作成」と細かく区切るのは一見合理的ですけど、そのたびに「次に何をやるんだっけ?」って考えるのがダルいんですよね。それよりも、最初からざっくり「3時間で終わらせる」と決めて、一気にやったほうが楽だったりします。 要は、「やる気を維持するための工夫」が逆に「やる気を削ぐ原因」になることもあるんですよ。だったら、最初から「やる気に頼らずに強制的にやる仕組み」を作ったほうがいいわけです。
ルーチン化は「めんどくさい」の回避策?
ルーチン化が大事っていう話はよく聞きますけど、これって結局「めんどくさいことをいかに意識しないようにするか」って話なんですよね。例えば、朝の支度をルール化することで時間を節約できるっていうのは、要は「考えるのが面倒だから、全部決めちゃえ」っていう話なんですよ。 これ、実は成功している人ほどやってるんですよね。スティーブ・ジョブズが毎日同じ服を着てたのも、オバマ元大統領がスーツの色を固定してたのも、「どうでもいいことに頭を使いたくない」からなんですよ。だから、ルーチン化っていうのは「時間を節約するため」というより、「余計なことを考えないため」に有効なわけです。 ただ、これを「すべてのことに適用しよう」とすると逆にめんどくさくなるんですよね。例えば、「毎朝のルーティンを完璧に守ろう」とすると、それができなかったときにストレスになる。だから、大事なのは「ルーチンを作ること」じゃなくて、「ルーチンにしなくてもいいことを増やすこと」なんですよ。
めんどくさがりを活かすには?
「先取り行動」は本当に必要か?
「先取り行動をすれば、大きな問題を防げる」と言われますけど、それって本当に必要ですかね?例えば、「上司に頼まれた仕事を早めに終わらせておくと、追加の依頼にも対応できる」と書かれていますけど、そもそも早く終わらせると「もっと仕事を振られるだけ」なんですよね。 だったら、「ギリギリでやることで、追加の仕事を回避する」っていう戦略もアリなわけです。実際、「仕事ができる人ほど忙しい」っていうのは、「早く終わらせることで余計な仕事が増えてる」ってパターンが多いんですよ。 要は、「効率よく仕事をする」ことと「余計な仕事を増やさない」ことは別の話で、「めんどくさがり」を活かすなら、「どれだけ無駄な仕事を減らせるか?」を考えたほうがいいんですよね。
「時間の区切り」は本当に有効か?
時間を区切って仕事をするのが有効だと言われますけど、これって「区切ること自体がめんどくさい」っていう問題があるんですよね。例えば、「90分作業して15分休憩を取る」とか言われても、「15分経ったら戻らなきゃ」って意識するのがダルいんですよ。 実際、集中できてるときって「時間を意識しないで没頭してる状態」なんですよね。だから、むしろ「時間を区切らずに、ノッてるときに一気にやる」ほうが効率的だったりします。特にクリエイティブな仕事だと、「リズムが崩れると一気にやる気がなくなる」っていう現象があるので、無理に時間で区切るのは逆効果だったりするわけです。 要は、「時間管理」っていうのは、管理すること自体が負担になることもあるので、むしろ「どうやったら管理しなくてもいい状態になるか?」を考えたほうがいいんですよね。
結論:めんどくさがりを克服するな
「めんどくさがり」は戦略的に使え
結局のところ、この本の主張って「めんどくさがりを克服しよう」っていう方向に行きがちなんですけど、それってそもそもおかしくないですかね?めんどくさがりっていうのは、言い換えれば「無駄を省く能力」なんですよ。 だから、「どうやったら少ない労力で最大の結果を出せるか?」っていう方向に活かすべきなんですよね。例えば、「めんどくさいから自動化する」とか、「めんどくさいから最短ルートで終わらせる」とか、そういう発想のほうが現実的です。 無理に「克服しよう」とすると、かえって「頑張らなきゃいけないことが増える」ので、むしろ「めんどくさがりを前提に仕組みを作る」ことが大事なんですよね。
「時間術」に縛られないほうが自由になれる
時間管理術って、結局のところ「時間をどう管理するか?」っていう発想ですけど、それ自体がストレスになってる場合もあるんですよね。「スケジュール通りに動かなきゃ」とか、「ルールを守らなきゃ」とか、そういうことを考えるだけで余計に疲れるわけです。 だったら、むしろ「時間を管理しなくてもいい状態」を目指したほうが楽なんですよ。例えば、「好きなときに仕事をする環境を作る」とか、「無駄な会議をなくして自由に動けるようにする」とか、そっちのほうが根本的な解決になるわけです。 要は、「時間管理に頼らなくても、うまく回る仕組みを作る」ことが、本当の意味で「めんどくさがりでもうまくいく時間術」なんじゃないですかね?
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