会話は「話す技術」ではなく「話させる技術」
話さないことで信頼される不思議
要はですね、「話す力」を鍛えるっていうのは、多くの人が「自分がどううまく話すか」だと思ってるんですよ。でも、この本『超一流の会話力』が言ってるのは、「いかに相手に話してもらうか」が大事だと。で、これって逆説的に見えて、実はすごく論理的なんですよね。
たとえば、人って自分の話をしてるときにドーパミンが出て気持ちよくなるっていう研究があるんですけど、つまり会話の主導権を握る方法って、自分がしゃべることじゃなくて、相手にしゃべらせて「気持ちよくなってもらう」ことなんですよね。
結局、相手が「この人と話してると楽しい」と感じれば、その人に好意を持つわけで。だから、「話さない=会話が下手」っていう発想はむしろ逆で、「話さないけど信頼される人」が一番得をするんじゃないかと。
興味は才能じゃなくて、技術
で、「相手に興味を持つ力」っていう話が出てくるんですけど、これもよく誤解されるんですよ。「自分は好奇心がないからダメなんだ」って言う人いるんですけど、それってただの言い訳で、要は「興味の持ち方がわからない」ってだけなんですよね。
たとえば、マツコ・デラックスさんの話が出てくるけど、彼女ってテーマよりも「人」に興味を持つことで会話を成立させてるわけです。つまり、相手が何者かっていうよりも、「この人はなぜそれをやってるのか?」とか「どういう経緯でここに来たのか?」っていう視点を持つだけで、話っていくらでも広がるんですよ。
だから、「興味を持つ力」って、観察力とか質問力とセットなんですよね。質問の仕方がうまければ、どんな相手でも興味深く見えるし、そこに会話のタネが生まれる。結局、興味って後天的に鍛えられるものなんです。
聞き手が強い理由
それから「聞き手の方が会話で優位に立てる」って話も面白いですよね。普通に考えたら、ずっと喋ってる方が強そうじゃないですか。でも実際は、聞き手のほうが「話の流れをコントロールできる」んですよ。
たとえば、さんまさんって一見ずっと喋ってるように見えるけど、実は相手が面白い話をするように巧みに誘導してるんですよね。つまり、喋ってるけど「聞くための話術」を使ってるというか。
話すって、情報を一方的に出してるだけだから、それって「会話」じゃなくて「演説」なんですよね。でも、会話って相互のやりとりだから、「相手が何を喋るかを引き出す技術」こそが最強なんですよ。
心理的安全性とポジティブさが生む会話の質
相手を安心させるという戦略
「心理的安全性」って、最近ビジネスの現場でもよく出てくるキーワードなんですけど、要は「この人の前では変なこと言っても大丈夫だな」っていう空気を作るのが大事なんですよ。
で、それをやるためには、相手の話にすぐ口を挟まないとか、否定しないとか、要するに「ジャッジしない」姿勢が求められるんですよね。タモリさんってその典型で、相手が何を言っても「へー」とか「そうなんだ」で返すだけで、相手がどんどんしゃべってくれる。あれって技術なんですよ。
人って基本的に、自分の話を「否定されるかも」って思ってるから、ちょっとでも批判的な空気を感じたら口を閉ざすんですよね。だから、「どんな話でも肯定的に受け入れる」っていう姿勢が、結局は一番会話を前に進めるんですよ。
否定しないことがポジティブになる
あと、「ポジティブ発言の力」ってのも、この本の中ではけっこう重要なテーマで、これも誤解されがちなんですよ。ポジティブっていうと、やたらテンション高くて「それ最高だね!」とか言う人をイメージしがちだけど、そうじゃない。
要は、「相手の気持ちに水を差さない」ってことなんですよ。たとえば相手が「最近仕事がつらいんだよね」って言ったときに、「そんなの甘えだよ」とか言うと、もう会話終了じゃないですか。でも「大変だったね」「それってすごいストレスだよね」って共感するだけで、相手は「この人は自分をわかってくれる」って思う。
つまり、ポジティブってのは「相手を肯定する力」であって、別にテンション高くなくていいんですよ。むしろ冷静に、でもしっかり相手に寄り添うことが、ポジティブな会話を作るんです。
「会話の7:3ルール」の裏にある構造
「会話の7割を相手に喋らせる」っていうルールが紹介されてるけど、これって感覚的にやってる人多いんですよね。でも、これにもちゃんと理由がある。
人って自分のことを話すとドーパミンが出るから、それだけで気分が良くなる。つまり、会話の主導権を握りたければ、相手に喋らせればいいって話なんですよ。
それに、自分が3割しか話してないってことは、自分が失言するリスクも少ないし、間違って相手の地雷を踏むことも減る。つまり、相手は気持ちよくなって、自分はリスクを避けられて、しかも印象は良くなる。コスパで考えたら、これ以上ないぐらい効率的な会話術ですよね。
会話の場を支配する逆マウンティングの技術
「上に立たない」ことが上手さの証明
会話でありがちなのが、相手より優位に立とうとして「俺のほうが知ってる」とか「それってこうなんじゃない?」っていう、いわゆるマウンティングなんですよ。でも、会話が上手い人って、それを真逆でやるんですよね。つまり「逆マウンティング」。
たとえば、ちょっと知識があっても「全然知らなかったです、それってどういうことですか?」ってあえて聞く。そうすると相手は「教えてあげよう」って気分になるし、「この人感じがいいな」と思うわけです。
で、これはテクニックというよりも、戦略なんですよ。だって、会話って別に勝ち負けじゃないのに、マウンティングする人って「自分が勝つこと」に必死なんですよ。でも逆マウンティングする人は、「相手を気持ちよくさせて、会話をコントロールする」っていう一段上のやり方をしてるんですよね。
つまり、本当に会話がうまい人って、勝とうとしないんですよ。勝たなくてもコントロールできるって知ってるから。
先入観を手放すと、面白い世界が広がる
で、「どうせこの人はこういう人でしょ」っていう先入観って、便利だけど邪魔なんですよ。効率化のために人間はラベリングするけど、それって会話を止める最大の要因なんですよね。
たとえば、若い人に「どうせSNSばっかでしょ」とか、年配の人に「話が長い」とか言っちゃう人いますけど、そういうフィルターで見てる限り、相手の新しい一面なんて絶対に見えないわけで。
で、実際に深く話してみると、「こんなに面白い考え方するんだ」とか「自分にはない視点だな」って発見がある。会話の面白さって、結局そこなんですよ。「自分の知らない価値観」に出会えること。
だから、先入観を捨てるってのは、相手のためでもあるけど、実は自分のためでもあるんです。思考の幅を広げるって、人生においてもかなり得ですからね。
小さなテクニックが大きな効果を生む
質問力がすべての起点になる
この本で繰り返し強調されてるのが「質問を投げかける」ことなんですけど、これって要は「会話の起爆剤」なんですよ。
「どうしてそう思うんですか?」っていう一言が、会話を掘り下げるし、相手も「自分の考えをちゃんと聞いてくれてる」と感じる。で、そう思ってもらえたら、さらに深い話が出てくる。
だから、会話で困ったら、とにかく「なぜ?」をぶつける。これだけで、相手は勝手にしゃべってくれるし、自分はその流れを追ってるだけでいい。実際、優秀なインタビュアーってみんなこれがうまいんですよね。
相槌の力をなめちゃいけない
「相槌」って軽く見られがちですけど、実はこれ、めちゃくちゃ大事なんですよ。「なるほど」「へぇ〜」「それいいですね」っていうちょっとしたリアクションがあるだけで、相手は安心する。
逆に無表情で黙って聞かれると、「あれ?なんか変なこと言ったかな?」って不安になるわけで。つまり、相手に話させたいなら、相槌っていう「小さな報酬」を与え続ける必要があるんですよね。
で、これって演技でもできるんですけど、ちゃんと興味を持ってやると、相手の反応も全然違うんですよ。だから、「相槌の質」が会話の質に直結するっていうのは、ちゃんと意識した方がいいですね。
話題を奪うのは、最大のNG行動
よくあるパターンで、相手が何か話し出したときに「それで思い出したんだけど〜」って自分の話に持っていく人がいるんですけど、あれって最悪なんですよ。
要は、「自分の話を聞いてほしい」って気持ちが強すぎて、相手の気持ちを無視してるんですよね。で、相手は「この人に話しても意味ないな」って思って、それ以上しゃべらなくなる。
だから、「相手の話題に寄り添う」っていう姿勢がめちゃくちゃ大事で、「どのシーンが印象的だったの?」とか「なんでそれが好きなんですか?」って質問を重ねると、相手はもっと深いところまで話してくれる。
結局、「話題を奪わない」っていうのは、相手へのリスペクトなんですよ。それができるかどうかで、会話の質は劇的に変わる。
ポジティブの言い換えとリアクションの威力
ネガティブをポジティブに変える訓練
最後に、「ネガティブな発言をポジティブに言い換える」っていう技術。これも地味だけど効くんですよね。
たとえば、「仕事でミスした」って話を聞いたときに、「それは失敗だね」じゃなくて、「次につながるいい経験になったね」って返す。たったそれだけで、相手の気持ちは全然違う。
これって、一種の認知の書き換えでもあって、相手の中にある「失敗体験」を「価値のある経験」に変える手伝いをしてるんですよ。で、そういう人って自然と「また話したいな」って思われる。
ポジティブって、空気を明るくするだけじゃなくて、「相手の過去の意味づけを変える力」でもあるんですよ。これって、実はめちゃくちゃ高度な技術です。
非言語のリアクションが与える安心感
「笑顔」とか「うなずき」って、言葉じゃないけど、実はそれが一番伝わる。さんまさんの話でも出てくるけど、あの人の笑顔って、「なんでも話していいよ」って空気を作ってるんですよね。
で、人間って言葉よりも、顔の表情とか声のトーンのほうが印象に残るんですよ。だから、「話の内容は普通でも、リアクションがいい人」って、めっちゃ得する。
逆に言えば、「話が面白いけど無表情な人」って、損してるんですよね。要は、「伝える内容」よりも「伝わる空気」の方が重要だってことなんです。
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